泊原発の停止長期化で、自己資本比率が“危険水域”にまで落ち込んだ北海道電力の川合克彦社長(コラージュ)【拡大】
原子力発電所の停止に伴う火力発電用燃料費の拡大で、電力各社の財務が“危険水域”にまで悪化している。平成26年3月期は関西電力など5社が3期連続の最終赤字となり、銀行融資が受けにくくなる恐れも出てきた。原発の再稼働が見通せない中、各社は「電気料金を再値上げしなければ、収支を改善できない」と悲鳴を上げている。
「債務超過」の恐れ
「一般論として3期連続赤字であれば当然審査の目は厳しくなる。ただ政府は(エネルギー基本計画などで)原子力に関して明確なコメントを出しており、注意深く見守る必要がある」
みずほフィナンシャルグループの佐藤康博社長は5月中旬の決算会見でこう語った。銀行の融資審査はすぐには厳格化されない見通しだ。
ただ、3月期決算では関電のほか北海道▽中部▽四国▽九州-の計5電力が3期連続の最終赤字を余儀なくされた。財務の健全性を示す自己資本比率は北海道電が7.6%と「危険水域」とされる10%を割り込み、借金が資産を上回る「債務超過」の恐れが出ている。九電も10.5%、関電も15.3%と大幅に下げた。
財務悪化を受け、北海道電と九電は、日本政策投資銀行に優先株を割り当てる自己資本増強に動かざるを得なかった。