泊原発の停止長期化で、自己資本比率が“危険水域”にまで落ち込んだ北海道電力の川合克彦社長(コラージュ)【拡大】
しかし、自己資本を増やしても、収支の改善にはつながらず急場しのぎにとどまる。各社が値上げの際に想定した原発の再稼働時期は「とっくに過ぎている」(大手電力幹部)ため、収支悪化に歯止めがかからない状況だ。
進まぬ原発再稼働
関電の24年3月期と25年3月期の連結最終損益は、ともに赤字幅が2400億円を超えた。関電は昨春、家庭向け9.75%、企業向け17.26%の本格値上げに踏み切ったが、26年3月期も974億円の最終赤字と厳しい状況が続く。
八木誠社長は5月下旬、会長を務める電気事業連合会の会見で「(当社の)収支悪化は、値上げ幅の前提である原発再稼働が想定通り進んでいないのが原因」と原子力規制委員会の安全審査を暗に批判した。
高浜3、4号機と大飯3、4号機(ともに福井県)は昨年末までにすべて再稼働する予定だった。だが、現在のところ1基も動いていない。
規制委が優先審査を進めている九電の川内原発(鹿児島県)は書類の不備や火山リスクが焦点に浮上し、今夏の再稼働は難しくなっている。