マツダの小飼雅道社長は5日、フジサンケイビジネスアイのインタビューに応じ、タイ政府が実施しているエコカー優遇制度に申請したことを明らかにした。燃費性能に優れた排気量1300ccの小型車(ディーゼル車は1500cc)の現地生産を2019年までに開始することが条件で、マツダは「マツダ2」(日本名デミオ)を生産するとみられる。開始から4年以内に年10万台の生産が義務づけられており、タイでの生産は昨年度約7万7000台から2倍以上に増える見通しだ。
小飼社長は、エコカー優遇制度について「認可に向けて協議交渉中」と話した。申請した理由は「政情不安な面もあるが、主要部品はすべてタイで調達でき、生産を増やすメリットが大きい」ことを挙げた。タイを東南アジア諸国連合(ASEAN)向けの輸出拠点と位置づけ、引き続き重視する。
一方、拡大しているインド市場への進出については、「現時点では考えていない。市場規模が大きいからといって進出するとはかぎらない」と否定した。