カネボウ化粧品の美白化粧品を使った人の肌がまだらに白くなる白斑問題で、同社が対象商品の自主回収に動き出してから4日で1年を迎えた。同社は当初、1年程度で症状が回復すると見込んでいたが、被害者約1万9千人のうち、ほぼ完治した7千人余りを除く約1万2千人にいまだ症状が残る。親会社の花王と抜本的な組織改革を行うなど信頼回復を急ぐが、長びく白斑問題は経営に影を落としている。(兼松康、西村利也)
カネボウは6月、症状が残る約1万2千人のうち、回復傾向の見られない約4千人に対し、裁判基準や労災基準に基づく後遺症の慰謝料相当の補償を支払うことを表明した。想定以上に症状が長引く人が多いことに対応し、前倒しで支払う方針に転換した。
カネボウは白斑被害者対策として、今年1月に専任者300人を抱える社長直轄組織「お客さま対応室」を新設。同社では前例のない規模の組織で、裏を返せばそれだけ白斑被害が根深い問題であることを物語る。
白斑問題が顕在化した昨年7月以降、花王は矢継ぎ早にカネボウとの事業一体化に踏み切り、品質保証部門と消費者相談窓口、研究と生産部門をそれぞれ統合した。将来的には販売部門の統合も視野に入れる。