SMBC日興証券が開いた女性限定のNISAセミナー=2日、東京都千代田区【拡大】
日本証券業協会の稲野和利会長は1日の会見で、NISAについて「着実なスタートを切ることができた。未経験者に利用してもらえるように普及活動に力を入れる」と強調した。各金融機関は当初、既存顧客の口座開設を優先。半年がたって囲い込みが一巡したことで、未経験者の獲得に軸足を移している。
SMBC日興証券が2日、東京都内で開いた女性限定のNISAセミナーでは、講師が「インフレを見据え、資産を守るためにNISAを活用してほしい」と呼びかけた。大和証券やみずほ証券も女性限定セミナーを開催。みずほの花田浩一国内営業統括部次長は「これまで不十分だった投資未経験者の取り込みを拡大したい」と話す。
勧める商品も、未経験者向けを前面に出している。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、1つの商品で国内外の株や債券に分散投資するバランス型投信をセミナーで推奨。三井住友銀行は6月から、米国の主要株価指数の構成銘柄に投資する投信など仕組みが分かりやすい5商品の手数料を無料とし、投資経験が少ない顧客の開拓を狙う。