米ゼネラル・モーターズ(GM)の従業員集会で話すバーラCEO=6月5日、米ミシガン州(GM提供、共同)【拡大】
往々にして、新しくアサイン(任命)された人は日々の業務に追われて、それに取りかかりにくいのではないだろうか。長く時間を要している案件、何度も生じている案件は、案外このように組織の谷間に埋もれてしまっていることも遠因となる。
◆「私の代で止める」
自動車に限らず、もしあなたが新しい部署で、過去の負債ともいうべき事象を見つけた場合どうすべきか。内容の重要度にもよるが、自分自身でこの案件は危ないと感じたならば、いったん腹をくくって「この事象は私の代で止める!」と覚悟を決めることをお勧めする。
もやもやしていた案件は先延ばしにすることも可能かもしれないが、その後大きな損失につながる恐れもある。また、時間がたつほど、調査や分析が困難になる。
不具合を調査し、特定していくことは、ある意味、責任の所在や企業の費用処置も絡むため、責任が伴うことからその探求は容易ではない。しかし、責任者自らが集中して取り組むことで解決策が見つかることも多いのではないだろうか。
エンジニアでこれからマネジメントの階段を上る人にとって、今後そのような場面に遭遇することがあるかもしれない。しかし、その時はぜひとも逃げずに真正面から取り組んでいただきたい。調査の過程で、社内の厳しい目、社会の厳しい目にさらされながら、自分で納得のいく結論を出していくことは、真のマネジメントとして成長する機会になる。エンジニアが大きく脱皮できるか否かがこのようなところにもある。
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