【ビジネスアイコラム】サントリーが示す事業承継の意味 (2/2ページ)

2014.7.9 05:00

 『中内功のかばん持ち』(プレジデント社刊)を昨年上梓(じょうし)した恩地祥光・レコフ社長は指摘する。「ダイエーが破綻したのは、多角化など拡大策が原因ではない。事業承継ができなかったから。中内さんほどの経営者でも失敗した」。中内氏は、ダイエーやローソンなどの創業者。恩地氏は77年にダイエー入社、中内氏の秘書役、経営企画本部長などを歴任する。

 中内氏は大手企業の社長や役員の経験者を数多く集めていた。つまり、ブルペンに後継候補はいつもいた。ヤマハ社長から1982年にダイエー副社長に転じた川島博氏もその一人。経営が悪化したダイエーを再建させた川島氏だったが、最終的に中内氏に更迭されてしまう。90年代には、長男で副社長だった中内潤氏(59)へのバトンタッチも、しそうで最後までしなかった。恩地氏は著書の中で「事業承継のタイミングで早すぎるということはない」と指摘している。

 今回のサントリーのトップ人事は、社長という専門職を外部から招いた点で意味は大きい。遅れていた海外展開を加速させていく一方、同族企業にとっての事業承継の選択肢を広げる手法を示した。実績ある経営者をブルペンに集めても起用しなければ宝の持ち腐れだ。「あれほどの経営者が…」と言われてからでは、もう遅い。(経済ジャーナリスト 永井隆)

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

実践で使える英会話を習得!業界最高峰の講師がサポートします。毎日話せて月5000円《まずは無料体験へ》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

サンスポ予想王TV

競馬などギャンブルの予想情報を一手にまとめたサイト。充実のレース情報で、勝利馬券をゲットしましょう!