事業承継支援ビジネス活況、後継難を背景に 大手金融など参入 (2/3ページ)

2014.7.24 06:45

社長の平均年齢

社長の平均年齢【拡大】

 同社の中村悟社長は積水ハウスの元営業マン。中小・零細企業の経営者も多い地主や資産家に相続対策を指南する中で、後継者不足を肌で感じ、2005年に仲介会社を設立した。

 着手金や月額報酬、企業価値の算定費用を無料とし、成功報酬にほぼ一本化した独自の手数料体系が安心感をもたらし、10年9月期に9件だった成約実績は、今期は半期を終えた時点で23件と大幅に増えた。13年11月には東証マザーズに上場。「知名度や信用力が上場で増し、問い合わせが直接来るようになった」。中村社長は予想以上の引き合いに自信を深めている。

 全国の株式、有限会社を対象にした帝国データバンクの調査によると、社長の平均年齢は1990年に54歳だったが、2013年には58.9歳にまで高齢化が進み、60歳以上が半数を超えた。しかも、65歳以上のオーナー社長の約半数が後継者難に悩む。

 中小企業のM&A仲介では経営者と信頼関係を築いたり、条件に合った譲渡先を探すのに人手や手間がかかるわりには報酬は1件当たり数千万円と、大企業が絡む案件と比べて見劣りがする。さらにM&Aの需要は経済動向に左右されやすく、安定したビジネスともいえない。

貸出先不足に苦しむ地方銀行が事業を強化し…

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