しかも、「所得代替率50%」が保障されるのは、一部の「モデル世帯」のみにすぎず、たとえば、2025年に65歳となる「夫婦共働き世帯」では、年金の所得代替率は「受給開始時:39.3%⇒受給10年後:35.3%⇒受給20年後:31.7%」、同じく2025年に65歳となる「男子単身世帯」の場合は、「受給開始時:36.0%⇒受給10年後:32.3%⇒受給20年後:29.0%」であることも追及していました。今回の再計算で改めて政府はそのことを認めた格好になりました。
しかも、今回の試算は、経済状況によっては、「厚生年金モデル世帯」の受給開始時ですら、「所得代替率50%」が不可能になることを認めました。「現役世代の収入の5割確保」が、完全な空手形に過ぎず、「100年安心」が国民を愚弄するものだったことが明らかになったのです。
◆さらなる制度改悪狙う
今、安倍内閣は、2004年の法改悪以来、発動されてこなかったマクロ経済スライドを始動させ、年金水準の引き下げを強行しようとしています。
しかも、6月24日に閣議決定した「骨太方針2014」に、▽マクロ経済スライドを拡大して、さらに大幅な削減を可能にする▽年金支給開始年齢を先送りする-など、年金制度のさらなる改悪案を列記しました。「社会保障のため」といって消費税を増税しながら、年金は引き下げ・先送りというのでは、“国家的詐欺”に等しいものと言わざるを得ません。