欧州は自動車産業の発祥の地ではあるが、コスト競争力と高品質の技術革新により、GMなど米国勢が長期にわたり世界市場で覇権を握ってきた。その米国支配を覆したのがトヨタ自動車を代表とする、ものづくり革新を生み出した日本の自動車産業だった。
一方、欧州勢は90年代までは保護主義により、ひどく非効率的で分散した産業に停滞していた。しかし、欧州連合の発足に伴う市場開放を契機に流れは変わった。欧州自動車産業は生き残りをかけた戦略転換を選択したのだ。
M&A(企業の合併・買収)、マルチブランド戦略、プラットフォーム(車台)からのクルマづくり改革に三位一体で取り組み、自動車ビジネスを根本的に再構築してきた。デザイン性の高さや情報通信技術を複合的に組み合わせた魅力的なビジネスモデルを構築することでも欧州ブランドは大きく先行しているといえる。