6月下旬に就任した三菱UFJモルガン・スタンレー証券の長岡孝社長は7日までにフジサンケイビジネスアイのインタビューに応じ、三菱UFJフィナンシャル・グループ全体の株式や投資信託などの預かり資産残高を、今年3月末時点から4割増の50兆円に引き上げる目標を設定する方向で検討していることを明らかにした。三菱モルガンが日本企業関連の案件獲得競争で首位を走るM&A(合併・買収)の助言業務については、投資銀行部門の人員増などで優位性を維持する考えを示した。
三菱UFJFGの3月末の預かり資産は、三菱モルガンの27.5兆円などを含めて36.2兆円。長岡社長は「グループの銀行には120兆円の預金があり、その1割でも『投資』にシフトすれば、50兆円は十分に可能だ」と強調。2015年度からの3年間の中期経営計画の策定作業の中で検討する考えで、中計が終わる18年3月末までに実現を目指す目標として掲げる可能性が高い。拡大に向けて、銀行と証券との人事交流を活発化させるなどして銀・証の連携を強める。