燃費にこだわったトヨタ「パッソ」 「ガソリンエンジンはまだまだ重要」 (2/2ページ)

2014.8.13 09:40

トヨタが次世代エンジン採用した主な技術

トヨタが次世代エンジン採用した主な技術【拡大】

  • トヨタ自動車が発売した新型「パッソ」。アトキンソンサイクルの採用などで、約3割の燃費向上を実現した

 --ここ1~2年は軽自動車に押されている

 「各社の軽に一通り乗ったが、良いモデルを出している。軽は維持費が得というのもあるだろう。一方で、軽に乗ってみたものの、結局はやめる人もいる。軽は夏場はエアコンの効きが悪く、坂道などでも余裕がない。軽に流れたユーザーをパッソに引き込みたい」

 --ハイブリッド(HV)モデルは採用しなかった

 「ガソリンエンジンは価格が割安。HVは低燃費を実現できるものの『飛び道具』の側面もある。HVの価格面や電池の生産能力なども含めて考えると、ガソリンエンジンにできる領域はまだ多い。安く提供できる技術でもあり、その役目はまだまだ重要だ」

 --高齢者もターゲットだけに、ペダルの踏み間違いによる事故を防ぐ機能や自動ブレーキ機能が欲しかった

 「正直なところ間に合わなかった。事故が少しでも減るように、技術開発を現在進めている」

【プロフィル】鈴木敏夫

 すずき・としお 慶大大学院工学研究課程修了。1984年トヨタ自動車入社。エンジン開発を中心に担当し、2000年1月から製品企画本部。海外モデル「ヤリス」の開発のほか「ポルテ」「スペード」も手がける。10年2月から「パッソ」の開発責任者。愛知県出身。

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