画像を生成するマシン群【拡大】
□映画『STAND BY ME ドラえもん』の舞台裏(下)
■髪の毛一本一本の動きを自然に
『ドラえもん』史上初の3D・CG化映画『STAND BY ME ドラえもん』は、最新の3D技術も駆使しており、例えば光が物に反射して、さらに別の物の上に当たる効果を出すグローバルイルミネーション、そして髪の毛一本一本、洋服のシワ一つ一つまで作り込んで、物理演算させるようにしたという。
◆デルのマシンで実現
映画監督を務めた白組の八木竜一氏は「『friends もののけ島のナキ』の時は、登場キャラクター全員がノースリーブで、洋服も硬そうな素材でできていました。あれは演算量を減らすためでした。でも『ドラえもん』の世界ではそうはいきませんので、すべてをしっかり作り込みました。特に髪の毛一本一本まで再現するのは、今回特にチャレンジしたかったことでした」と話す。
しかし、リアルな物理演算によって『ドラえもん』の世界観が乱れないように配慮した。例えばタケコプターで空を飛んでいる時、本来のび太君の髪の毛はオールバックになってしまう。またジャンプする時や走る時も、髪の毛が必要以上に雑になってしまう。つまり「ある程度物理シミュレーションを効かせながら、自然な感じに仕上げる」ことにこだわったのだ。
「映画を観る人は、そのストーリーを観るわけですから、洋服のシワや髪の毛の動きなんていうのはいちいち気にしないでしょう。というか、むしろストーリーに集中してほしいので、そんなところを気にしてほしくないんです。すごい技術を注ぎ込んで無駄に凝っているんですが、それは世界観との不自然さが気にならないように配慮しただけなんですよ」とアートディレクターの花房真氏は言う。