オリックスと九電工(福岡市)は1日、鹿児島県枕崎市の市営枕崎空港の跡地に、出力約8200キロワットの大規模太陽光発電所(メガソーラー)の運転を開始したと発表した。空港跡地を活用したメガソーラー発電事業は全国初。
メガソーラーはオリックスが70%、九電工が30%出資するSPC(特定目的会社)「Kクリーンエナジー」(同市)が運営する。
市が貸し出す空港跡地を含む約13万平方メートルの土地に、約3万3500枚のパネルを設置。年間発電量は約920万キロワット時となる見込みで、一般家庭約2550世帯分の消費電力を賄えるという。作った電力はすべて九州電力に売る。地域域振興策として空港ターミナルビルを改修して研修スペースを設置、敷地内に天文観測所も設けた。
枕崎空港は平成3年、小型機で近距離を結ぶ全国初のコミューター空港として開港したが、利用が低迷し、15年には運航会社が撤退。多額の維持管理費が市財政を圧迫していたため、昨年3月末に閉鎖した。開港以来の累積損失は8億3500万円に達していた。