記者会見する医学生物学研究所の佐々木淳社長(右)=5日午後、東京都中央区【拡大】
同様に武田薬品工業は、昨年5月に買収した米ワクチン開発ベンチャー、インビラージェン社でデング熱などのワクチン開発を進めている。武田は来年度中に第三相臨床試験の開始を目指しており、各社とも特効薬がないとされるデング熱への対応を急ぐ。
一方で、感染を未然に防ぐ製品開発も進む。胃腸薬「正露丸」で知られる大幸薬品(大阪市)は、除菌・消臭スプレーに使われる「二酸化塩素ガス溶存液」に、蚊を寄せ付けない効果があるとして特許を取得したと発表した。マラリアやデング熱などを媒介する蚊忌避剤として利用する考えだ。また、グンゼは5日、蚊が嫌うにおいの成分が入ったマイクロカプセルを生地の表面に付着させ、蚊が寄りつきにくいパジャマの開発に乗り出したことを明らかにした。
デング熱は亜熱帯から熱帯地域を中心に、年間1億人が発症する。それだけに、治療薬などの開発は「日本をはじめとする各国への波及効果も大きい」(佐々木社長)として、国内外で競争が進みそうだ。(兼松康)