--2011年1月に操業を開始して2カ月後に東日本大震災に見舞われた
「三本木工場が被災し、半年間操業が止まったが、ラサから移ってきた従業員などに対し雇用維持、賃金支払いなどを可能な限り続けた。食料品など足りない物資を関西などから調達し従業員に配布したりもした。当初従業員の方々は買収された屈辱感もあり、正直言ってわれわれに冷たかったが、震災を通じて、経営陣と社員の心が一つになった。震災が逆にわが社の結束力を強めたと思っている」
--周辺事業も始めている
「ラサ工業時代は半導体メーカーから委託を受けてシリコンウエハーを再生するだけだったが、当社では使用済みウエハーを自ら買ってきて自社ブランドの再生ウエハーに仕上げて販売するビジネスにも乗り出している。今では同事業の3分の1弱の収益を占めるまで成長し、大きな柱になってきた。また、中古の半導体設備の転売や、半導体関連の薬品の販売なども手掛けている。ゆくゆくは再生ウエハーだけでなく、純粋なウエハーを手掛けるメーカーになる夢も持っている」
「日本のものづくりは優れているが、埋もれている部分もある。これを中国市場とマッチングすればウィンウィンの関係が構築できると考えている」(小熊敦郎)
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