大手電力が従来の供給エリア外の「越境」地域で電力を販売する動きが本格化してきた。九州電力が首都圏で小売りを検討していることが30日明らかになったほか、関西、中部電力も火力発電を新設して首都圏での供給を計画。対する東京電力も1日から、関西と中部地方の家電量販店に電力供給を始める。2016年の電力小売り全面自由化をにらんだ競争の激化が、料金の引き下げにつながる可能性もある。
九電は東京ガス、出光興産と共同で千葉県に最大出力200万キロワット規模の石炭火力発電所を建設する計画だ。3社で共同出資会社を設立し、20年ごろの稼働を目指す。企業や家庭へ売電し、東電への卸売りも検討する。九電の越境販売は初めて。
越境の主戦場は最大の消費地・首都圏。関電と中部電が既に子会社を通じ、首都圏の電力小売りに参入。両社とも「首都圏での販売を増やす」(関電幹部)と意欲をみせる。