軽自動車のトップメーカーの座をめぐる争いが例年以上に熱くなっている。昨年まで7年連続で首位を走るダイハツ工業が消費税増税後に失速し、人気の新型車「ハスラー」で攻勢をかけるスズキが9月末時点のシェア(市場占有率)でほぼ横一線に並んだ。スズキが8年ぶりに首位を奪い返すのか。それとも年末に向け新車ラッシュを計画するダイハツが首位を守るのか。争いは激しさを増している。(田辺裕晶)
「絶対に取りに行く。今年は本気だよ」。東京都内にあるスズキの販売店幹部は、声に力を込めた。
軽自動車の販売シェアは、9月までの累計で首位のダイハツ(30・3%)に対し2位のスズキ(30・1%)が0・2ポイント差で肉薄しているだけに、スズキ側の気合の入れ方は並々ならぬものがある。
ダイハツは、新車ランキングで軽自動車トップの主力車「タント」こそ好調を維持しているが、他の車種は増税後の需要低迷で振るわない。4~9月期でみればシェアはスズキが32・7%と、ダイハツの30・4%を上回る。
ダイハツを追い詰める立役者となったのはスズキが1月に発売した「ハスラー」だ。ワゴンタイプとスポーツ用多目的車(SUV)を融合させた新ジャンルの軽自動車。車内空間の広さに加え雪道など悪路でも安定して走れる高い走行性能が売りになっている。