住友金属鉱山は5日、電気自動車(EV)に使うリチウムイオン電池用材料の生産拠点を福島県楢葉町に新設すると発表した。東京電力福島第1原発事故の影響で操業を停止した町内の工場に約40億円を投じて生産設備を導入し、平成27年12月にも操業開始する予定。従業員約20人は地域で新規採用する計画。
楢葉町は東京電力福島第一原発事故により、大部分が「避難指示解除準備区域」となった。新工場による雇用確保は町民の帰還を促進しそうだ。
新拠点が生産するのはリチウムイオン電池の正極材に使う主力部材「ニッケル酸リチウム」の中間原料。住友金属鉱山が部材を納入するパナソニックのリチウムイオン電池は、米EVメーカー、テスラモーターズが採用しており、需要拡大が見込まれている。
そのため住友金属鉱山は従来の磯浦工場(愛媛県新居浜市)に加え、楢葉町内の既存工場を活用して新拠点を立ち上げ、早期に増産態勢を整える。
楢葉町は来年春以降に、避難住民約7千人の帰還を検討している。