会見するトヨタ自動車の小平信因副社長=5日、東京都文京区(蔵賢斗撮影)【拡大】
トヨタはリーマン・ショック後の赤字転落や米国での大量リコール(回収・無償修理)、東日本大震災による供給網の寸断などから、過去の拡大路線を封印した。工場の新設は原則凍結し、既存工場の能力増強で対応する一方、徹底したコスト削減を行うなど経営体質の強化に努めてきた。
ただ、豊田社長は「1千万台という未知の世界で成長し続けるには、身の丈を超えた拡大を絶対にしない覚悟が必要だ」と述べ、安易な拡大路線への回帰は認めない構えだ。今年度を「意志ある踊り場」(豊田社長)と位置づけたトヨタは、研究開発費に過去最高の9800億円を投じ、将来の成長につながる開発力の向上を優先してきた。
ただ、年内の1千万台超えを掲げるVWは、中国での工場建設など、今後5年間で182億ユーロ(約2・6兆円)を投じる。ライバルが積極的な生産投資で、トヨタの首位を脅かす中、「守りを固めるだけで、持続的な成長はあり得ない。トヨタが攻めに転じる時期はそう遠くない」(自動車アナリスト)との見方も根強い。