幕張メッセで開かれた「通販ソリューション展」の日本郵便ブース。多くのネット通販事業者が商談に訪れた=10月30日、千葉市美浜区【拡大】
IT(情報技術)と物流を組み合わせたサービスは大手運輸業では当たり前だが、日本郵便は出遅れていた。株式上場を控えた巨大企業の本格参入に、先行するヤマト運輸や佐川急便も「物流拠点の多い日本郵便が本気を出せば顧客を奪われかねない」と警戒する。
昨年の全国の宅配便取扱個数は、ネット通販の利用増を追い風に、前年比3.1%増の約36億4000万個(国土交通省調べ)と4年連続で増えた。しかし、その8割はヤマトと佐川の2強が占める。郵便取扱量が年々減る中、全国2万4000カ所の郵便局ネットが成長分野へのシフトを強めはじめた。