【視点】産経新聞論説委員・五十嵐徹 国産旅客機「MRJ」ロールアウト (2/3ページ)

2014.11.11 05:00

 三菱航空機の川井昭陽社長によれば、100席以下のリージョナル機は、向こう20年間で5000機前後の新造需要が見込まれている。

 最大のライバルは、ブラジルのエンブラエル、カナダのボンバルディア両社で、1機40億~50億円と予想される価格は、やや高めだが、燃費などを勘案すれば割安だと航空関係者の前評判は上々だ。

 心配されていた受注も、2008年の事業化決定直後、全日本空輸(ANA)が25機をオーダーしたのを皮切りに、最近になってJALも32機を発注、弾みが付いた格好だ。米スカイウェストからの200機もの大量発注を含め、現時点で予約は採算ラインとされる400機を超えている。

 だが、こうした期待が高まる一方で、MRJが実際に乗客を乗せて世界の空を飛ぶまでには、越えなければならないハードルはまだまだ多い。

 最大の懸念は、開発スケジュールの遅れだ。来年前半には初飛行を行い、17年中に航空会社への納入にこぎ着けたいとしているが、新造機の開発には遅れがつきものだからだ。最新鋭のボーイング787も、就航は計画より4年近く遅れた。

 MRJも本来、11年に初飛行を行い、13年には納入開始の予定だった。それが3度にわたる計画延期で、すでに4年の遅れが出ている。これ以上の遅れは、航空会社側の運航計画に支障を来し、大量キャンセルにつながりかねない。新規の受注に影響を与えることも避けられない。

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