強みの一つに、「子供たちが見られないものを写真で紹介する」(片岸社長)というコンセプトを守ってきた点がある。
表紙写真は4、5年に1度刷新し、同じ品種は2度と採用しない。このため多額の費用をかけており、専属カメラマンの山口進氏は、重い機材と寝袋持参で海外に何カ月も滞在する。その過酷さは、同氏が「アシスタントが定着しない」とこぼすほどだ。
小学館の協力で掲載し、知識を広めるのに役立つ「学習百科」や、表紙などに採用された目に優しい深緑色のイメージカラーを含め、基本形は今も変わらない。
もっとも、過去には危機もあった。
今でこそ盤石な地位を築いているが、発売直後は会社の知名度が低かったこともあって受け入れられず、あっという間に在庫の山を抱えてしまった。追い込まれた同社は、残った資金で思い切ってテレビCMを打つことにした。
視聴率の高い時間帯は枠が埋まってしまっていたため、やむなく空いていた昼の番組を選んだ。タイトルは「女のうず潮」。三ツ矢歌子さん主演の昼メロだった。「子供が学校にいる時間なのに…」。現実を無視した決定に、社内でも異論が噴出した。