長谷工の「総合省CO2改修」での外断熱工事。厚さ50ミリの断熱材を貼り付けていくことで住戸内の快適性が増す【拡大】
外断熱工法は構造物の外側全体を断熱材で包み込むもので、長谷工では厚さ50ミリの断熱材を樹脂モルタルで外壁に直接張り付ける。この結果、住戸内の快適性が向上。特に冬場は、暖房をしていない明け方の室内温度の上昇が顕著で、改修前に比べて7度上昇したケースもある。住民を対象にしたアンケートで「暖房する前の過ごしやすさ」について聞いたところ、満足度は20%から85%へと大幅に改善した。
総合省CO2改修で外断熱改修と両輪となるのが、スマート化改修。その一環として、マンション全体で電力会社から業務用の高圧電力を受電し一括・割安購入する「高圧一括受電」を組み込んだほか、エネルギーの見える化も図った。
一連の取り組みは、資産の向上につながる。改修前は「不動産業者に言い値より300万円安い金額でたたかれていた」(関係者)が、こうした事態も解消されたという。
長谷工は今後、夏季の調査を含めて継続的に室内温熱環境の計測・検証を行い、データを分析してノウハウを蓄積する。長谷工リフォームの鹿倉克幸社長は「2020年に向けて築30年を超えるマンションが増えていく。グループ力を発揮して総合省CO2改修の受注に力を入れていきたい」と話した。