新日鉄住金・名古屋製鉄所事故 停電再発防止へ新設備導入 (1/2ページ)

2014.11.26 05:00

愛知県東海市役所で、鈴木淳雄市長(右)にトラブル再発防止策について報告書を手渡す新日鉄住金の進藤孝生社長=25日

愛知県東海市役所で、鈴木淳雄市長(右)にトラブル再発防止策について報告書を手渡す新日鉄住金の進藤孝生社長=25日【拡大】

 新日鉄住金は25日、今年に入り名古屋製鉄所(愛知県東海市)で相次いだ停電事故の再発防止策を発表した。停電に伴う黒煙の大量発生を防ぐ設備導入や、電気供給系統の追加などが柱。来年7月までに防止策の整備を終え、安定した生産態勢の確立を急ぐ。

 同社は併せて、進藤孝生社長ら関係役員6人が役員報酬の一部を今月から当分の間、自主返上すると発表した。進藤社長は同日、東海市役所で鈴木淳雄市長に「地域の皆さま、関係者の皆さまに多大なご迷惑をお掛けしました」と謝罪した。名古屋製鉄所では1月に2回、6、7月に1回ずつの計4回の停電事故が起こり、大量の黒煙が発生するトラブルがあった。

 報告書は、水分の混入によるブレーカーのショートや、上限を超えた電流が流れた変圧器の停止などが各停電の原因と指摘。停電でコークス炉内の送風機が停止したため、ガスを炉外で燃やす「燃焼放散塔」に送ったが、不完全燃焼が起きて黒煙が発生したとしている。

 再発防止策では、製鉄所内の除湿機能の改善や別型ブレーカーへの置き換え、変圧器の設定変更などの対策を実施。加えて、コークス炉への電気供給経路の追加を来年6月までに前倒しで実施するほか、燃焼放散塔にガスを送る場合に燃焼を促す空気などを吹き込む設備の導入も新たに盛り込んだ。

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