【スポーツｉ．】ＮＰＢ　リーグ一体の事業モデル構築を (2/3ページ)

　これを米国メジャーリーグ・ベースボール（ＭＬＢ）のロゴと比べると、その認知度およびブランド力に天と地の差が認められる。ここにＮＰＢとＭＬＢとのビジネスモデルおよびビジネス規模の違いがハッキリと見てとれる。

　ＮＰＢとＭＬＢのビジネス規模は、球団単独事業による収入で平均１００億円強と大きな違いはない。ところが、リーグ全体の収入を比べるとＮＰＢが約１４００億円なのに対しＭＬＢが約７０億ドル（約８２６８億円）。５倍以上の差がついている。球団数の違い（３０：１２＝２．５倍）を勘案しても１球団当たり２倍超の収入格差がある。

　その理由は、ＭＬＢはリーグとしてのビジネスを展開しており、その収益を原則として均等に各球団に分配していることにある。リーグとしてのビジネスとは、テレビ放映権の許諾、インターネット配信、リーグ・チームロゴのマーチャンダイジング・ライツ（商品化権）、スポンサーシップ契約、その他のビジネスであり、これらをＭＬＢ自らあるいはＭＬＢの子会社が行うことにより巨大な収益を上げているのである。