現地大手不動産会社ボンナ・リアリティ・グループのディレクターであるチャイ氏は「3年前、プノンペンには何もなかった。それが今やこれだけ多くの不動産開発ができるようになった。3年後、われわれはさらに成長するだろう」と鼻息が荒い。現地不動産仲介会社であるVトラストのシータ副社長も同様に「この成長は当面続く。今のカンボジアには投資する価値がある」と自信をみせる。
一方で注意も必要だ。プノンペン市内を見渡しても、多くの物件が建設中だが、そのうちの約20~30%は建設がストップしている。資金繰りがうまくいっていないとか、建設会社が消えたとか理由はさまざまで、そのような物件をつかむ可能性は否定できない。信頼できる現地のパートナーとしっかり話し合って投資をしてもらいたい。
出口戦略(とくに転売)としては、18年の総選挙を見据えた動きになるだろう。地方と都市部の格差問題が浮き彫りになっており、フン・セン首相が再選されない可能性が指摘されている。首相が代わった場合でも経済成長は変わらないと想定されるものの、不動産に関しては調整局面に入る可能性がある。このタイミングでいったん売却するか、それとも保有するかを見極めたい。
◇
【プロフィル】長友佑樹
ながとも・ゆうき 早大商卒。2001年パソナ入社。06年ネクスト入社。12年マーサリーを設立し代表取締役。13年エイリックを設立、代表取締役を兼務。14年5月にアジア不動産情報ポータルサイト『ARIC』を開設。上級ウェブ解析士(ウェブ解析士協会認定)。35歳。宮崎県出身。