キリンHD社長就任が決まり、記者会見するキリンビールの磯崎功典社長=22日午後、東京都内のホテル【拡大】
「答えは現場にあると考えて経営していく」
22日の記者会見で強調したのは「現場主義を貫く」。これまで数年間、ビール類などで落としてきた国内シェアを、現場力の最大化で攻めの経営に切り替え、挽回を狙う。
今年前半、サッカーワールドカップを活用した販促が不発に終わり、国内販売が大きく落ち込んだ。そのなかで磯崎氏は「スモールサクセス」作戦を打ち出した。小さな領域、特定の商品でもいいから成果を挙げ、「現場に自信を持たせ、勝ち癖をつける」ことが狙いだ。
9月に4社が出そろった糖質ゼロ、プリン体ゼロのいわゆるゼロゼロ発泡酒でも、「一歩頭が出た」という分野首位を獲得した。第3のビール「のどごし〈生〉」や主力ビール「一番搾り」の販売も回復基調が明確になった。「この流れをうねりにして全社を一枚岩にすることが、盛り返しにつながる」と言い切る。
社長交代の打診を即座に引き受けたという決断力に加え、「粘り強さを持ち、経営視点がある」(三宅社長)のが強み。社内では、持ち前の明るい性格で求心力を発揮してくれるとの期待も大きい。(平尾孝)