管路内部の更生工法を再現【拡大】
管路の内部を更生する「SPR工法」の機械も実際に稼働させる。硬質塩ビ材をスパイラル状に内部に巻き付け、既設管と更生管の間隙に特殊材を充填(じゅうてん)することにより、既設管路と一体化した強固な複合管とする工法だ。
日本には約45万キロの下水道管があり、50年という国が決めた耐用年数を超えた管の比率は現在の約2%から10年後には約10%になる。地面を開けなくても工事が行えるSPR工法へのニーズが高まるのは必至なだけに、実機のデモは受注拡大に向けた大きな武器となる。
施設の中では千葉積水工業で生産している各種部材を展示。実演コーナーも設けている。
また、東日本大震災を機に従業員だけでなく地域住民が安全に避難できる災害拠点として、防災対策を強化している点も千葉積水工業の特徴だ。敷地内の一角には「防災広場」を整備。災害時に炊き出しを行えるように防災かまど・キッチンを設けたほか、非常機材や食料を保管する防災倉庫を設置した。また、仮設トイレの配管システムを埋設した防災トイレも用意するなど、身近な設備を活用することによって、インフラ整備の重要性のアピールに力を入れる。(伊藤俊祐)
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【会社概要】千葉積水工業
▽本社=千葉県市原市潤井戸2082
▽設立=1957年6月
▽資本金=4億5000万円
▽事業内容=合成樹脂製品の製造販売