モスクワの街頭に設置されたルーブル相場の電光掲示板=15日(タス=共同)【拡大】
一方、現地では手持ちの通貨をクルマなどの資産に変えて、値崩れを避けようとする動きが活発化。ドル資産を持つ人にとっては価格がほぼ半減し、“お買得”になっていることも背景にある。三菱自動車の益子修会長は「(ロシアで)売れて売れて困っている」と苦笑。12月の販売台数は過去最高を更新する勢いだ。
だが、現状の為替水準で販売を続ければ逆に赤字になる恐れもある。このため三菱自は現地価格を値上げするとともに、「販売店に無理しないでくれと伝えている」(益子氏)という。
ロシアの自動車市場は、ドイツに次ぐ欧州第2の規模で、2013年の新車販売は295万台に上る。07年にトヨタが現地生産を始めたほか、日産、三菱自など日系メーカーの進出が相次いでいる。ただ、今年3月のクリミア併合以降、米欧の経済制裁で新車販売は低迷。12月に入ると原油安が引き金となってルーブルが暴落し、混乱に拍車を掛けている。
「危機はいずれ必ず去る。市場の潜在力は高い」(日産・ゴーン氏)とみて、各社は販売を継続しているが、事態収束の見通しは立たず、年明け以降は販売中断などさらなる対策を迫られる恐れもある。