【未年に翔ける】三井物産社長・飯島彰己さん(64) (2/2ページ)

2015.1.5 05:00

 --グローバルパートナー戦略を広げている

 「パートナーを軸に非資源の事業を広げたい。ヴァーレとの戦略提携はモザンビークでの原料炭開発から石炭輸送の貨物鉄道、港湾開発など、国造りに貢献するインフラ事業にもつながった。インドネシア財閥リッポー・グループとは、次世代高速通信やデータセンター事業に加え、食料も検討中だ。マレーシア政府系ファンド、カザナ・ナショナルと病院事業や都市開発、チリ資源大手コデルコとも関係を強化している」

 --国内事業への取り組みは

 「国内支社・支店の態勢を強化してきた。農業の規制改革で国家戦略特区に選ばれた兵庫県養父(やぶ)市に社員を派遣し、共同で農産物の販路開拓に取り組んでいる。同市の農業改革モデルを全国に広げ、地方活性化に貢献したい。アジアでの病院事業の経験から、やり方次第で医療の事業性が高いことは実証済みだ。農業や医療の規制緩和を進めれば国内もチャンスは広がると思う」(上原すみ子)

【プロフィル】飯島彰己

 いいじま・まさみ 横浜国大経営卒、1974年三井物産入社。2006年執行役員金属資源本部長。常務、専務を経て09年4月から現職。神奈川県出身。

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