百貨店大手3社が5日発表した昨年12月の売上高速報は既存店ベースで、高島屋とJ.フロントリテイリング傘下の大丸松坂屋百貨店の2社が前年実績を下回った。高島屋は2カ月ぶり、大丸松坂屋は4カ月連続のマイナス。一方、訪日外国人向けが好調な主要店が牽引(けんいん)した三越伊勢丹は6カ月連続でプラスを確保し、年末商戦は明暗が分かれた。
三越伊勢丹は前年同月比1.1%増加した。訪日外国人客向けが好調な三越銀座店や伊勢丹新宿本店が引っ張ったことに加え、コートやセーターといった冬物衣料が好調だった。グループ全体での訪日客向けの免税売り上げは、前年同月比3.6倍に達した。
高島屋は1.1%減少。免税売り上げが2.5倍となったほか、宝飾品は好調だったが、海外高級ブランドなどの特選衣料雑貨や婦人服がマイナスとなり全体を押し下げた。