多くの企業で仕事始めとなった5日、大手企業が年頭所感を発表した。景気回復の明るい見通しを描く経営者が多く、安倍晋三政権が掲げる経済の好循環に貢献しようという意欲表明も目立った。
国内の景気について、高島屋の木本茂社長は「消費は緩やかながらも回復傾向にあり、消費税率再引き上げの延期もあったことから、さらに上昇基調になる」との見方を示す。
デフレ脱却への出口が見え始めており、セブン&アイ・ホールディングスの鈴木敏文会長は「買い手市場の傾向が強まっており、チェーンストアのあり方を全面的に見直す」と店舗改革を加速する方針。
情報革命への対応をめぐる企業間競争も激化しそうだ。ソフトバンクの孫正義社長は「全てのものがネットにつながり、生活や産業は大きく変わっていくだろう」と強調する。
一方、経済界として、経済の好循環への貢献も重大な責任となる。池史彦・日本自動車工業会会長(ホンダ会長)は「先進的な技術の開発、人材の育成、国際競争力の強化などによって、日本経済の再生に貢献していく」と積極的だ。三菱商事の小林健社長は「現場主義と東北の地方創生や雇用創出に取り組むことが今年の抱負だ」。
三越伊勢丹ホールディングスの大西洋社長は「日本の優れたモノ、コト、文化を掘り起こしてきたが、今後は品ぞろえ、もてなす心づかい、立ち居振る舞いも含め、企業活動に磨きをかける」と、クール・ジャパンの発掘に力を込める。
また、政府が力を入れる女性活躍への期待感も。ミズノの水野明人社長は「スポーツ品開発や健康関連商品を展開するには、ますます女性の力が必要だ。女性がより一層力を発揮できるような風土、仕組み作りに取り組んでいく」と強調した。
不動産協会の木村恵司理事長(三菱地所会長)は「人口減少や東京五輪開催を見すえ、社会のあり方を長期的に考えることができる大事な年だ」と述べた。