■新ビジネスモデル構築が必要な時代
--2014年は消費税率引き上げなどがあった
「経営者としては、面白い、やりがいのある年だった。増税以外にも夏場の天候不順や12月の総選挙など、ビールなどの販売には向かい風もあった。過去のさまざまな経験で、経営環境が大きく変わるときには、強いブランドがさらに強くなってきた。われわれが取り組むのは、ブランド力をあげておくこと。(主力ビールの)スーパードライなどの強みを出してきたことで、増税時の駆け込みでは、他社よりも多く販売でき、反動減の影響も一番小さくできた」
--15年はどのような年になるか
「一言で言うなら『非連続の年』だ。米連邦準備制度理事会(FRB)が4月にも利上げに動くとされる中で、世界のマネーの流れが大きく変わる。これによって、これまで世界経済を支えてきた新興国の成長ペースは鈍化してくるだろうし、米国の安定的な経済成長も明確になってくる。(国内では)過去20年間のデフレの時代からの脱却やリーマン・ショックの次の時代へと、まったく異なってくる。東京五輪・パラリンピックの20年までは、全般的に企業は成長をみせるが、その後は経済面で反動は出る。そのときに生き残れる強い企業になることを意識していく必要がある」