臨時記者会見で電気料金の再値上げについて説明する関西電力の八木誠社長=2014年12月17日、大阪市【拡大】
ただし、再稼働は原発周辺30キロメートル圏内の自治体から了解を取り付けなければならず、再値上げ表明はそれに逆行する。八木社長が近畿経済圏の怨嗟(えんさ)の的となることを承知で、再値上げに踏み切った理由は何か-。ある法曹関係者が指摘する。
「おそらく福井地裁の樋口英明判事と戦うためだろう」
実は、高浜2基は11月に再稼働できない公算が大きい。なぜなら、昨年12月5日、地元住民らが高浜・大飯4基の再稼働差し止めを求める仮処分を福井地裁に申請したからだ。その決定を下すのは樋口判事とみられている。
話はさかのぼって昨年5月21日、地元住民らが同じく福井地裁に起こしていた大飯3・4号機の運転差し止め訴訟で、原告勝訴の判決を下した樋口判事は一躍、脱原発派のアイドルとなった。
◆法曹界に広がる判決支持
判決は憲法上の「人格権」、すなわち生命を守り生活を維持する権利を根拠とし、それを侵す「具体的危険性が万が一でもあれば、差し止めが認められる」と判断。また二酸化炭素(CO2)を排出しない原発の温暖化対策への寄与についても「深刻事故が起こった場合の環境汚染はすさまじいもので、甚だしい筋違い」と一蹴した。