企業業績の回復に伴い、IT(情報技術)エンジニアをはじめ技術者の数が圧倒的に不足する中で改めてニーズが高まっているのが技術系人材派遣会社だ。業界最大手、テクノプロ・ホールディングスの西尾保示社長は「日本企業が生き残るには技術が不可欠で、われわれに対するニーズは高まるばかり。高度なスキルを備えた人材の採用、育成に力を入れていきたい」と語る。
--現在の事業環境は
「好調の一言。とくに自動車や産業機械、医療機械、航空宇宙、鉄道車両といった分野からは『とにかく技術者がほしい』といった要請が強い。建設の施工管理も人材が逼迫(ひっぱく)している。配属できる人員の5倍ほどの発注を常に受けている状況で、実質的に対応できる人材はほとんどいない」
--今後の見通しは
「2008年のリーマン・ショックを契機として、企業は研究開発の予算を大幅にカットした。アウトソーシングの会社と契約を切る動きが相次いだが、現場が回らなくなり混乱した。そんな経験があるので、人材サービス会社の必要性を改めて認識してもらったようだ。われわれの顧客の多くは輸出が好調で収益も上向き、研究開発予算も増えている。この流れは続くとみており、当社にも追い風だ」
--テクノプロ・ホールディングスの特徴は
「正社員として雇用した約1万1000人の技術者を抱えている。他社は新卒採用に力を入れているが、当社は即戦力となる中途入社の技術者を積極的に採用し、顧客の要望に迅速に対応できるようにしている。中途組は『ここに住んで仕事をしたい』『この仕事に取り組みたい』といったこだわりが強い。当社は営業力が強く、取引先は約1800社ある。ライバルに比べて圧倒的に多く、中途組の要望に応えやすい」