仕事が好きな理由は「創造性」と語る武井一仁さん【拡大】
仕事が好きな理由は創造性。ケーキ職人としての創造とは、単に商品を創造するだけではない。「『パティシエとは夢を創る仕事』と、先輩からよく言われたが、自分は身体が小さいが故に大きな夢を創造したい!」と常日頃から考えていた。福祉施設と関わり、その関係性の中で「大きな夢の想像(=みんな幸せ。)」のグランドデザインが描け、夢を語り、想像が創造に変わるプロセスを共有し、その喜びを多くの皆さんとともに味わうことができることに新たな生きがいを見いだす。
素材の薬効成分(機能性おやつ)。無添加。オーガニック。デザイン性のあるパッケージ。意外性(タンポポの根を使ったお菓子、オリーブリーフを使ったお菓子など)。ニュース性(ローマ法王の献上品に推挙。埼玉県お菓子コンクール銀賞入賞)等々。しかし、このプロジェクトにおける白眉は業務に携わる全ての人の健康と経済、環境にとても良い働き掛けができたことと、この商品を買い求めていただいたお客さまの健康にも格別に配慮できること。
次世代へのメッセージを聞く。「関心でも好奇心でも良いですから社会の闇に光を当ててください。関心は愛の始まりで、行動こそが愛であり光です。それに対して、無関心には愛がなく、そこからは問題と闇しか生まれません」。われわれ一人一人の意識、共感、感性、そして想像と創造の帯域幅を広げる重要性を武井氏は体現している。
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【プロフィル】柴田明彦
しばた・あきひこ 1959年、東京生まれ。亥年、乙女座、AB型。慶大法卒。83年電通入社、新聞局業務推進部長などを歴任し、2006年退社。一般社団法人「NS人財創造機構」を設立し、大学講義や講演会、研修を行う。14年に設立した「多様性工房」で、広報・宣伝や販売コンサルティングも手がける。著書は「ビジネスで活かす電通鬼十則」(朝日新書)ほか。