軽大手の量販モデルとほぼ価格差がないVWの小型車「up!(アップ)」(154万8000円~)をはじめ、メルセデス・ベンツの「Aクラス」(292万円~)など400万円未満のモデルは今や、輸入車販売全体の6割超を占める。
これに加え、VWは2015年、地方の県庁所在地以外の中規模都市でもディーラーの数を増やし、昨年末より約1割多い270店体制とし、従来は輸入車と接点がなかったユーザーにまで客層を広げる構えだ。
庄司氏は「軽に乗る人はいわば『浮動票』。たまたま同じ価格帯でいい車があったから軽に乗っているだけだ」と指摘。出店攻勢で地方の軽ユーザーを取り込もうと意欲を燃やす。
税制優遇へ風当たり
対する軽はどうか。輸入車ユーザーが軽に乗り換える動きはまだあまりないようだが、ダイハツ工業の関係者は昨年12月に全面改良した主力モデル「ムーヴ」について、「VWの某小型車を指標にして開発した」と打ち明ける。