損保ジャパン日本興亜ホールディングスは6日、子会社の損害保険ジャパン日本興亜が再保険世界大手の仏スコールに出資すると発表した。2015年度中に1100億円超を投じ、スコール株の約15%を取得する。損保ジャパン日本興亜にとって過去最大の出資。人口減少で国内市場が頭打ちとなる中、海外事業を強化する。
スイスの投資会社が保有するスコールの発行済み株式の7.8%を約594億円で4月に買い取り、筆頭株主となる。その後、市場での取引などを通じ保有比率を15%以上に高め、取締役1人を派遣する計画。スコールを持ち分法適用会社とし最終利益で年100億円程度の上積みを狙う。
再保険は、大規模な災害や事故が発生した場合でも、契約者に保険金を支払えるように保険会社が加入する保険。別の保険会社に保険金の支払いリスクの一部を肩代わりしてもらうことでリスクを分散する。欧米大手が大半のシェアを握り、日本勢は出遅れていた。スコールは再保険の引受額で世界5位。13年12月期の連結最終利益は約5.5億ユーロ(約730億円)。損保ジャパン日本興亜は、すでに手がけている損保の再保険に加え、生保の再保険にも参入する。