北陸新幹線=富山県富山市【拡大】
一方の航空は、北陸へ向かう路線の大幅割引で対抗。全日本空輸、日本航空とも羽田-小松(石川県)間で搭乗前日までに予約した場合の最安運賃を現行の2割引きの1万2900円にする。空港から金沢市内へのバス料金を入れても、新幹線の正規料金をわずかに下回る料金設定だ。また75日前までに予約すれば最安9100~9200円と破格で、早めの予約が可能なら航空機のお得感は強い。
新幹線開業のあおりを受ける高速バスも、価格面では侮れない。高速バス最大手のウィラー・アライアンス(東京)は東京方面から金沢・富山へ向かう夜行バスを5100~8100円で運行。ゆったりとくつろげる座席も売り物だ。しかもキャンペーン料金が適用されれば3000円程度になることもある。
3者による激しい価格競争は当面続きそうだが、JR東の冨田哲郎社長は「飛行機や高速道路も含め、年500万人といわれる北陸と首都圏の人の流れを倍にしたい」と交流人口そのものの増加に期待をかける。