イラスト=さかもと未明【拡大】
■アフター6に「グレー」は禁物
「さて、ご主人はどんなシーンでお使いのスーツをご希望ですか?」
イタリアン・モデルのフルオーダースーツを作ることにした私たちに社長が聞きます。
「ええー? とりあえずちゃんとした場に着ていける感じの?」
なんて言うと、ご主人は困り顔。「それだと曖昧すぎて、ご満足いただける自信がないですね」
◆着用シーンを明確に
オーダーするにはより具体的に、「ビジネスのプレゼン用に」「8月に行くヨーロッパ旅行で着たい」などとイメージを伝えないとだめ。なぜなら、そういうTPOによって、奨める生地も仕立て方やスタイルも変わってくるからです。たとえば夏場なら一枚仕立てにするとか、旅行なら皺(しわ)のできにくい生地を奨めるなどですね。そんな細かいところまで気を配ってもらえるなんて、なんて贅沢(ぜいたく)なんでしょう。
さらに雑誌の写真などを切り抜いて、視覚的にも具体的なイメージを持って行ったほうが、お店としては「こういうのがお好きなら、お勧めしたいものがあります」と提案しやすいそう。「なんとなく広く着まわしたい」なんて言う貧乏くさいことは考えず、具体的かつ狭くイメージを絞っていくのがいいみたいですよ!!
さて、私たちはやっと「オペラ観にいったり、それなりのレストランに行けるような」という希望を固めます。そうすると生地は、ウーステッドという薄物の生地から選ぶことになります。ドレッシーなシーンですから光沢もあったほうがいいと絞れてきます。