「選手の活躍が商売にも前向きな影響を与える」と語るワコールホールディングスの塚本能交社長【拡大】
--一番印象に残っているレースは
「福士加代子選手が初マラソンに挑戦した2008年の大阪国際女子マラソン。私も沿道で応援して声援を送った印象深い大会だ。30キロを過ぎてから急に失速して足がまったく動かなくなり、監督から『もうやめてもいい』と声をかけられたが、意識がもうろうとなりながらも最後まで走りきった。彼女の姿勢に大きな感動をもらい、スポーツの厳しさも教えてもらったような気がする」
--会社にとってチームはどんな役割を果たしているか
「職場の結束力や連帯感を高めるきっかけになっている。北海道から沖縄まで事業所があるので、主要な大会には本社や事業所単位でバスを出して現地に駆けつけ、沿道でわが社の旗を振って応援したり、最後はゴールする選手をみんなで見守りながらエールを送る。普段は接する機会の少ない社員同士、お互いの目線を合わせることができるし、同じ目的に向かって汗を流すのはとても大きな意義がある」
「選手が走る姿はまさに当社のチャレンジ精神を体現するものになっている。彼女たちがいい結果を出せば、営業先でも話題になるし、商売にも前向きな影響を与えてくれる。女子陸上競技部を持っていること自体、社員の誇りになる」