「選手の活躍が商売にも前向きな影響を与える」と語るワコールホールディングスの塚本能交社長【拡大】
◆選手でも特別視しない
--選手は一般社員より優遇されているのか
「選手だからと言って特別視はしないのが原則。だから強い選手を特別枠でリクルートするようなことはしていない。ワコールという会社に興味があるかどうかが一番重要なポイントになる。チームのメンバーは選手の個別契約ではなく、一般社員として入社してくるので当然、入社式には他の新入社員と一緒に出席する。ただ、仕事の量はどうしても一般社員より少なくなるので、アスリートとしての結果を数値化して賞与に上乗せする形で評価している」
--チームの活躍が企業活動にもたらす影響は
「乳がんにかかる方を少しでも減らすために支援活動を進めている。女子陸上競技部が活躍すれば、こうした啓発活動をより多くの方々に知ってもらう機会が増えることにもつながるはず。CSR(企業の社会的責任)の観点でも大きな意義があると思う」
「ワコールは女性に支えられている会社だ。女性管理職の比率も20%近くまできており、また、昨年には初の女性役員も誕生した。女性社員には今後ももっと活躍してもらいたいと考えているが、女子陸上競技部の存在はいい相乗効果をもたらすのではないか」(今西富幸)