米クラフトとハインツが合併 食品・飲料で世界5位に

2015.3.26 01:07

ハインツのトマトケチャップ(右)とサラダ用製品=2013年(ゲッティ=共同)

ハインツのトマトケチャップ(右)とサラダ用製品=2013年(ゲッティ=共同)【拡大】

  • 米国の食品店に並ぶクラフトの製品=2014年(AP=共同)

 【ワシントン=小雲規生】チーズなどで多数の有名ブランドを抱える米食品・飲料大手のクラフト・フーズは25日、トマトケチャップで知られる同業のH・J・ハインツと合併すると発表した。合併で年間売上高は約280億ドル(約3兆3400億円)となり、世界で5位、北米で3位の食品・飲料企業となる。

 合併後の社名は「クラフト・ハインツ」で、現在のハインツの株主が51%、クラフトの株主が49%の株式を保有。クラフトの株主には総額約100億ドルの特別配当が支払われる。合併手続きは今年後半に完了する見通し。最高経営責任者(CEO)にはハインツのベルナルド・ヒースCEOが就く。

 両社は合併による規模拡大で、2017年までに年間15億ドルのコスト削減効果を見込む。ハインツの大株主である米投資会社バークシャー・ハサウェイのウォーレン・バフェットCEOは「2つの世界的な企業を合併させることで株主に新たな価値をもたらす」としている。

 米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)によると、クラフトは他の加工食品メーカーと同様に消費者の健康志向の高まりへの対応に苦しんでおり、米国内でのシェアは低下していたという。

 日本では、ハインツのトマトケチャップやデミグラスソースなどが販売されている。一方、森永乳業はクラフトとチーズの技術提携を結び「クラフト」ブランドでチーズ製品を製造・販売している。

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