記者会見する東洋ゴム工業の山本卓司社長=3月13日、大阪市北区【拡大】
東洋ゴム工業が27日、大阪市西区の本社で開いた定時株主総会に出席する個人株主からは、国の性能基準を満たさない免震ゴムを販売していた問題について厳しい意見が相次いだ。
大阪府守口市の男性(61)は「会社がどう立ち直るか関心があり、初めて総会に来た。同じことを繰り返していて憤りを感じる」と厳しい表情で語った。滋賀県から足を運んだ男性(65)は「最初の(13日の)発表で不正の全てを出さないといけなかった」と、不正が疑われる製品の種類が拡大することを一転して25日に発表した一連の対応を批判。「株価や配当がどうなるかも気になるが、それよりも企業の姿勢が問われる」と憤った。
冷静にみる株主もいる。同社が今夏、本社を移転する兵庫県伊丹市に住む男性(84)は「決して良くない問題だが、会社は正直に告白し世間に訴えている」と一定の理解を示し、「ただ、会社の管理体制は甘かったと思う」と猛省を促した。