大阪地盤の食品スーパー、万代が、セブン&アイ・ホールディングスと手を組むことになった。古くからスーパー激戦区・関西でその名を知られる万代に、関東で基礎を築いたセブン。いずれも勝ち組とされる。相互補完と効率化を期待しての提携だが、売上高でみるとセブンは万代の20倍。関係を深めていく過程で万代の個性が失われることはないのか。
百貨店?
「一でまんだい、十でまんだい、百でまんだい、千でまんだい、万で、まんだーい ひゃっかてん?」。1960年代、スーパーなのに「百貨店」を名乗った万代のかつてのCMソングだ。ちょっと厚かましいけれど憎めないところがある。
万代百貨店は89(平成元)年、万代に改称。「mandai」の看板で、着実に店舗網を拡大してきた。生鮮食品に強みがあり、プライベート・ブランド(PB、自主企画)商品「万代選品」も持つ。
神戸市東灘区に住むある高齢の夫婦は「近所に万代ができてから、ダイエーにもコープにも行かんようになった」。売り場の雰囲気、品ぞろえなどが良いという。普段の買い物は万代で、少しぜいたくしたいときは「いかりスーパーに行く」そうだ。