いまではお土産の定番となった「ハスカップジュエリー」は、この時期の78年に誕生した。北海道特産の木の実「ハスカップ」をジャムに仕立てて、バタークリームとともに薄焼きのクッキーで挟んだ。80年には千歳空港に出店し、「当時の芸能人や著名人が北海道土産として大量に買ってくれた」ことで人気が広まった。84年には全国菓子大博覧会の内閣総理大臣賞を受賞して、一層売れ行きが良くなった。
◆店舗展開も加速
菓子の知名度が上がるのに合わせて出店も加速。7つの路面店に加え、札幌、旭川などの大型百貨店、大型小売店に展開し、現在、道内に27店舗を運営している。焼きたてのパンをはじめ「雪鶴」「ハスカップジュエリー」「千歳うまれのたまごまんじゅう」、しっとりした食感の「なまどら焼き」「雪むしスフレ」など、職人がこだわり抜いて開発した数十種類の商品が並ぶ。
森本社長は「そこにいるだけで幸せな気持ちになれる和洋菓子とパンの総合店をめざしてきた。千歳を中心に地域のお客さまに支えられて65年が過ぎ、商品を販売するだけではなく、それ以上に感動や、喜びを提供していきたい」とアミューズメントパークのような夢多く楽しい店づくりに、こだわり続けている。(川端信廣)
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【会社概要】もりもと
▽本社=北海道千歳市千代田町4-12-1 (電)0123・23・4181
▽創業=1949年10月
▽資本金=1000万円
▽従業員=821人(パート含む、2014年7月時点)
▽売上高=56億円(14年7月期)
▽事業内容=良質な素材を活用した和洋菓子、パンの製造、販売
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