「鹿島酒蔵ツーリズム」の観光客でにぎわう鹿島市内【拡大】
その後、鹿島市観光協会が中心となって、観光客が通年で市内を回遊して楽しめるようなものにと、市内ガイドの育成や環境整備に努めている。
このイベントの先頭に立って汗をかいてきた同協会の中村雄一郎会長は、好天に恵まれた今年の祭りを振り返り「今後さらなる飛躍を目指して、エリアの拡大や内容の充実に努めたい」とさらなる意欲をのぞかせる。今回は宿泊施設がない鹿島市と温泉で名高い嬉野市が協力して、観光客がじっくりとこの地域に滞在できるようにという動きが自然に発生した形で、これも政府が目指す広域観光の芽ぶきのように思う。
古川康・前知事のときに始まったイベントだが、関係者を励ましてまわった山口祥義知事も、「この取り組みは、地方創生の原点そのもの。大きな可能性を感じるし、もっと広げていきたい。県も全面的に協力したい」とこれからも支援していくことを強調していた。
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【プロフィル】平出淑恵
ひらいで・としえ 1962年東京生まれ。83年、日本航空入社、国際線担当客室乗務員を経て、2011年、コーポ・サチを設立、社長に就任。世界最大規模のワインコンペティション、インターナショナル・ワイン・チャレンジの日本代表。観光庁酒蔵ツーリズム推進協議会メンバー、農水省・経産省ミラノ万博サポーター、一般社団法人ミス日本酒顧問などを務める。