開業を迎え、大勢の利用客らでにぎわうLCC専用の第3旅客ターミナルビル=8日、成田空港【拡大】
成田に乗り入れるLCCは14社あり、ジェットスター・ジャパン、バニラ・エア、春秋航空日本など5社が第3旅客ターミナルビルに移った。年間750万人の利用客に対応できる能力があるが、初年度は5社合計で約550万人を見込む。成田国際空港会社(NAA)は、他のLCCにも入居を働きかけている。
成田がLCC誘致に力を入れる背景には、空港間競争が激化する中、存在感低下への危機感がある。国内線が主体だった羽田では近年、国際線が拡充。昨年3月の発着枠拡大で欧州や東南アジア向けの中長距離路線が昼間に利用可能になった。ビジネス客の利便性が高まり、欧州向けなどの便が羽田に移る「成田離れ」の動きも出た。
台頭著しいアジアの主要空港との間では、ハブ空港の座をめぐる競争にも直面。成田と羽田を合わせた国際線旅客数は、2011年に韓国の仁川空港やタイのバンコク空港に逆転され、香港空港、シンガポールのチャンギ空港を含めたアジアの主要5空港の中で最下位に転落し、13年までその状況が続いている。
NAAの夏目誠社長は「成田にとってLCCは、フルサービスの航空会社と並ぶ1つの大きな柱」と語る。成田の旅客便全体に占めるLCC比率は13年冬ダイヤの11.5%から今年夏ダイヤでは24.1%に上昇。LCC誘致を加速させ、「選ばれる空港」に道を開く。