日本マクドナルドホールディングスが平成27年12月期業績予想や再生プランなどについて会見を開いた。会見する(左から)下平篤雄副社長、サラ・カサノバ社長(左)と日本マクドナルドの今村朗財務担当執行役員=16日午後、東京都中央区の東京証券取引所(鴨川一也撮影)【拡大】
異物混入問題の発覚からしばらくの間、カサノバ社長が会見に応じなかったことも、企業イメージを悪化させた。信頼回復は容易ではない。
こうした経営悪化のしわ寄せは、フランチャイズ店のオーナーやアルバイト、一般社員に向かう。100人規模の早期退職募集に加え、正社員の給与体系も4月から見直す方針だ。現行の業績連動型の給与で、4段階評価のうち上から1、2番目の従業員は基本給を引き上げる一方、3、4番目の評価の従業員は引き下げる。店舗ごとの実績もより強く反映させる。
また、外食業界関係者によると、売り上げの落ちた店では人件費を削るため、アルバイトの勤務時間を減らしているという。
こうした社員らの苦境をよそに経営陣は多額の報酬を受け取っており、社内の反発は避けられない。有価証券報告書によると、カサノバ社長の平成26年中の報酬は1億700万円、3月に退職した原田泳幸前会長は退職慰労金と合わせ3億3900万円を受け取る。
27年はカサノバ社長が半年間で20%の報酬をカットする。ただ、それでも半年間の報酬は約4千万円にのぼる。カサノバ社長は自身の報酬について「取締役会で決まった、現時点での責任の取り方だ」と述べるにとどめた。こうした姿勢について、小川教授は「経営陣のオーナーシップ(当事者意識)がないのが、マックの最大の問題点」と批判した。業績改善に向けたリストラの成否は、なお予断を許さない。(山口暢彦)